01穏やかな暮らしと主体性の保障
「イヤ」を受け止めて
一人一発達遊び、動作法、抱っこ法、音楽リズム、感覚機能等、いずれの日課活動場面においても、さらに食事、排泄、入浴等のADL支援場面においても、彼らの「イヤ」をしっかり受け止めることにより、穏やかな暮らしの基盤としたい。それが他でもない彼らの主体性を保障していく第一歩である。
イヤなことは日課や活動だけではない。感覚障害(味覚、触覚、聴覚等の過敏等)に起因する訓練や我慢や慣れでは、とても克服しようもないイヤなことも、この世の中にはいっぱいだ。行動障害を示す彼らの多くは、我慢できないのは自分が悪いのだと、自分を責めながら、イヤなことをイヤと思わないような心理的な努力をしながら、息も絶え絶えにここまでたどり着いている場合が圧倒的に多い。なにを伝えても責められない環境を整えながら、どんな小さな彼らのイヤでさえも認めていく努力が信頼関係を築いていくのである。
ああしたい、こうしたいに寄り添う
ただ「イヤ」だけだった自己主張が次第に目に見える形の要求(デマンド)をとるようになってくる。その1つ1つが最初はわがままであるかのような様相を呈するが、ノーマライゼーションという視点から客観的に見ると、当然の暮らしの姿、幸福を求める姿であることが多い。
施設の限界、集団生活の限界を知りながら、少しでも工夫をし、その限界を超えていこうとする努力を積み重ねながら、一つ一つのデマンドに寄り添っていきたいと考える。そのデマンドに寄り添う姿は、重い知的障害の方々に発信の自信を与え、間主観性(私が大切にしているものを、あなたが知っているということを、私は知っている)を育て、やがてかたちとしては見えにくい本当の幸福の形(ニーズ)を発信していけるエネルギーになっていく。
その目標の姿をいまインパクトターゲットイメージと名付けよう(完全にパクリですが)。あれ食べたい、これ食べたいから始まった要求(What)が、あの店で、この店で(Where)に広がり、それが認められれば、今度は関心がオシャレに向かう。
一方、お母さん、私のことを好きですか?の解決が終われば、お父さん、私のこと好きですかに、そして兄弟、お嫁さん、そして甥や姪までにその関係が広がっていく。途中に夫婦仲良くしてね、なんていう要求までを伝えたい方までいる。お父さん、お酒飲んで欲しくないなあ、仕事無理してるんじゃない?身体、大事にしてねと心配する方まで出てくる。
ぼくの障害なおりますか?なんて聞く方まででてきて、本当に僕らを困らせるのである。
インパクトターゲットイメージは千差万別、数限りないのである。
折り合いをつける
実は人間関係というものは、「ありがとう」とか「ごめんね」とか「がまんしてね」とかを交わしながら、ゆずったりゆずられたりして、一人一人を大切にすることによって成り立つものだ。
そして、ゆずられた経験なしには、人は心のそこから何かをゆずることは難しいものだ。
しかし、強い立場のものは、知らず知らずのうちに良かれと思って押し付け、弱い立場のものは、見捨てられるのが恐いが故に我慢していく構造は、この知的障害の方々との関係において、いとも簡単に成立してしまう現実がある。
職員は、その強者の論理の側にいることを自覚しながら、どれだけ誠実に「ありがとう」と伝え、どれだけ真剣に「ごめんなさい」と言えるかが「折り合い」の出発点である。
「ねぇ、どうする?」の意味
たった一つの自己選択でもそれが人生を変えることがあることを今僕らは知っている。いかなる場合も、排泄でも食事でも、相手の発信がはっきりしてようが、してなかろうが、いつでも僕らは『ねえ、どうする?』なのである。
それが僕らの彼らを大切にする姿である。今のあなたの行動を、私は今○○のように理解しましたが、それであなたはどうしますか?というキャッチボールの連続が支援になるのである。
伝える方法はなんでもいい。視線でもいいし、身振りでもいい、もちろん発語でも、絵カードや写真カードもいい。
チーム支援力と個別支援力
- 支援力を「チーム支援力」と「個別支援力」に分けて考えることができる。
- この二つは、「個別支援力」がいくら高くても、「チーム支援力」がない職員は、現場には、大きく負の効果を与え、「個別支援力」に劣っても「チーム支援力」が優れている職員は、現場に正の効果を与えるという関係にある。
前者は現場にとっては、必要性が低い職員であり、後者は必要性が高い職員ということになる。 - 「個別支援力」の基礎を支える要素は、支持的な関係をつくることができる力である。それは怒らない、叱らない、説教しない、怒鳴らない、態度であり、常に「どうしたの?」と寄り添うことができる態度である。支配性、攻撃性の含まれた前者の関係性は、明星では必要とされていない。
- 一方「チーム支援力」を支える基礎的な要素は、助けて、手伝って、お願い?、いいよ!まかしておけ!と伝えあうことができる関係をつくることができる力である。
できたこと、まだできてないことを明確に伝えあうことができる力とも言える。「なんでやったの!私の領分を侵さないで!」は子どもの態度であり、手伝ってもらって「ありがとう」こそが、大人の態度である。 - また一方で、与えられて役割(役職、係、担当領域等)を責任をもって果たす力が、その基礎を支える。
- 「チーム支援力」において、まず大切なことは、「おねがい」「ありがとう」が行き交う相互支援ができることである。「妬み」「恨み」「羨望」「嫉妬」「つっぱり」「自己防衛」などの気持ちがうごめいている人は、この相互支援ができない。そんな気持ちが強くないか、よく自分の気持ちを自己分析することが必要である。
- 次に大切な「チーム支援力」要素は、「情報の共有力」である。「相互支援力」を支える要素にもなっているが、@日誌に自分の実践を成功、失敗に係わらずて記述することができる(心の日誌に書くのではなく)、A連絡帳に必要なことを記述することができる、Bいわゆる報連相を上司、同僚間で実施できる、C日誌、連絡帳にしっかり目を通し、自分の情報としてキャッチできる、などの力のことである。
- 係だけしか知らない、上司だけしか知らない、担任だけしか知らない、というような情報共有のできない姿は、その職員のコミュニケーション能力の問題もあるが、無意識的には、自分しか知らない、自分に聞かなければわからないという状況を作っているので、結果として。その方の支配性の課題になっている。チームとしては迷惑にしかならない。
- 「個別支援力」において、まず大切なことは、「支持的な関係をつくることができる力」である。「圧の関係」「上下の関係」を作っていないか、常にチェックが必要である。説教したい気持ち、指導したい気持ちが湧いているときは、すでに「圧の関係」に陥っている。「○○してはいけません」と言った時には、すでに「上下の関係」である。ここにも、無意識の支配性の問題がうごめいている。
- 次に大切な要素は「相談力」である。「圧の関係」の中で、本当の気持ちは言えないから、担任とメンバーさんとが「圧の関係」にあることは、相談の答えが、対担任と対他の職員で異なるときにはっきりする。
また、外出のパターンがいつまでも同じ、広がりがないという時にも「圧の関係」があるのでしょう。「圧の関係」という中では、職員のあるいは担任の顔をうかがって生きる、という処方箋を身につけるだけで、人生にとって有用なことは何も得ることができない。 - 「相談力」で一番大切なのは、その方の発信している「YES」「NO」を見分けることができる力である。「はい」という返事や「うなづき」を単純に「YES」と理解するのではなく、また「逃げ去る」「返事がない」姿を単純に「NO」と判断しない力である。
○?カードや、表情カード、までを使いこなすまでには、経験や向上心が必要であるが、せめて外出などの相談、カード選択が確実にできる、快なのか不快なのかを捉えることができる観察力は基礎的な力として獲得すべきことである。 - 「支持的な関係」があるからこそ「相談力」が生きる。テクニックとしての「相談力」があっても、「支持的な関係」が基礎になければ、嘘っぱちの「相談力」ということになる。
- 繰り返しになるが、個別支援力の要素を再確認する。努力すれば、誰にでもできる支援者としての姿勢である。「強い口調で話さない」。
強い口調→高刺激→怒られている感じ、大切にされていない感じ、わかってもらえない感じ、自分の考えを言えない感じ、有無を言わせない感じ等
【具体例】
・大きな声(ボリュームが大きい)
・紋切型、決めつけた言い方
・対話をさえぎる言い方
・命令口調
・だけど、などと必ず反論する言い方‥ etc
02一人前の保証(一人の大人として扱う)
頭ごなしでは関係が育たない
例えば「テレビばかり見てないで宿題をしなさい」と言われたとき、人間関係には、「全くうるさいなあ」と思ってしまう関係と「そうだな、もっともだな」と思える関係があるのは、想像できるだろう。自分を否定し、認めてもらえない関係では、指示がうるさく感じ、見守り、認めてくれている関係では、指示がすんなりと入るのである。
相手の発信を受け止めようとせず、いきなり自分の発信を押しつける関係では、良好な信頼関係は育たないし、相手の存在の全否定につながってしまうのである。まず受け止めて、それから自己発信する。それが大人の関係である。
お小言はもういらない
訓練やしつけという名のもとに、彼らはどのくらい叱られたことだろう。「そうしちゃいけない」と伝えることは、「そんなことをしているあなたは駄目な人です」あるいは「そんなことをいつまでもしているあなたは嫌いです」と実は伝えることだ。
叱って効果があったか?叱って行動変容があったか?冷静に考えてみればいい。ほとんど役にたっていないことが解る。十年やって行動変容が起こせないのなら、二十年やって行動変容が起こせないのなら、その方法は間違っているのである。
さらに、誰でも自分の人生を振り返ってみればいい。小学生高学年頃、中学生頃から「うるさい、このくそばばあ」と母親のことを感じ始めた自分を思い出すことができるだろう。彼らだって同じである。
いつでも「なあに?」
知的障害の重い方々にとってその行動全てが発信活動である。表現すること、それが伝達である。
彼らは、常に相談されるべき、意思を確認されるべき、情報を提供されるべき主体的な人生を歩む一人の人格である。それをないがしろにすることなく一つ一つの実践に確実な検証を行っていきたい。
自分にとって一番親愛な人間に向ける想いと同じ想いを彼らに向けることのできる職員でありたい。
重ね合わせる気持ち
僕らの仕事は、知的障害といわれる彼らと健常といわれる僕らとの違いを探すことではない。目が二つ、鼻が一つ、口が一つと同じレベルで、お心の同じところを探していこうとすること、それが仕事である。例えば夜眠れないとき、まず自分が夜眠れないときはいったいどんなときなのだろうか?と問うことから共感の出発点としたい。それがわかったとき、初めて相手の気持ちと重ね合わせてみるのである。
情報提供と説明責任そして相談すること
いくら自己選択、自己決定などといっても、それには豊富な情報提供とわかりやすい説明があってこそ可能である。
外食のメニューの決定、買い物の内容、訪れる店、帰省日、帰園日、帰れない理由、約束の日、約束が変更になる理由、旅行の行き先、日程、……。あらゆる機会において、情報の提供と説明に労を惜しんではならない。
そしてそれは、とりもなおさず相談することである。情報を提供すればいい、説明責任を果たせばいいというだけではないのが、コミュニケーションである。言いっ放し、伝えっぱなしでは、結局はやりとりの能力は育たない。常に最後は、それであなたはどう思うか?である。
03エンパワメントを育む
ポジティブメッセージシャワー
個別的な作業能力、障害特性に合わせた課題、生活場面を用意することによって、一人前を保証し充実感を味わえる時間、瞬間、場を提供したい。成就感の積み重ねこそが、あるいはそのポジティブメッセージこそが、バッドセルフイメージからポジティブセルフイメージへの転換を創造し、未来を期待することのできる人格を生み出すことができる。
さらに、ポジティブメッセージはこれにとどまらない。「この服似合うね」「頑張っているんだね」「笑っている顔、素適だよ」……。どこでも、いつでもポジティブメッセージは転がっている。
お心を反射する(お心の言語化)−意思形成支援
常に僕らは、彼らをどのように理解したのか、その行動をどう受け止めたのかを彼らに伝え続けなくてはいけない。自分を解ってくれようとしている他者の存在を伝え続けなくてはいけない。それは言語化から始まる。さらにその中でも特に重要なのが、否定的感情の言語化である。
羨望、怒り、寂しさ、わがままな気持ち…、これらの感情を職員が言語化することにより、否定的な感情を持っていいこと、感じていいことを安心とともに学習していくのである。そして、それがその人のあるがままを認める姿へと通じていくのである。
お心主義辞典の作成
臨床現場から得られた知見を基に、身体症状、行動等から汲み取ることができる本当の気持ちをリスト化し、まとめ、お心主義辞典を作成する。
その人語辞典の作成
支援者は、メンバーさん方それぞれが示す、最初は訳がわからないような行動や発語に、経験やエピソードの積み重ねの中で、一定の意味を付与していくことができなければならない。支援者は代弁者の地位に止まるのではなく、通訳者として最後は機能しなくてはならない。主体は彼らにあるのだから。
厚い辞典が用意できれば、その方とのコミュニケーションがいかに豊で、スムースなのかをそれは教えているし、貧弱な辞典であれば、その方のコミュニケーションが低レベルにと止まっていることを教えている。
04日中活動の充実(社会参加と豊かな余暇活動)
作業種の創出と外部製品販売
既製品に当てはめるような作業種の提供ではなく、常に個別にその人にあった作業種を提供したい。常に新しい作業種を開発していくんだという気概が欲しい。
買い物、外出
本人の主体性を十分に生かした買い物、外出活動は、それ自体が表現であり人生の物語の縮図である。施設内では見られない姿を観察、伝達しながら豊かな生活のステップとしたい。
アート活動
様々な画材、手法を活用して、自己表現としてのアートに挑戦したい。幸いにして有能な二人の外部講師に恵まれている。支援職員も丸投げ意識ではなく、少しでも技術を盗むことができる場である。もちろん、一人では十分な活動ができない方が多いわけで、支援職員との共同制作という形でその表現欲求を実現させたい。また、完成した作品は表装などを施し、地域の展示会などに積極的に応募したり、専属の展示場所を開発したい。
スポーツ・レク活動
外部講師を招き、フライングディスクを中心に、踊り、ニュースポーツなど新しい体験の場所としたい。
アロマセラピー
「触れる」という対人関係の最初の愛着のスタイルをアロマを媒介しながら、その必要性を確認していきたい。
音楽療法
各クラス、その特性に合ったプログラムで、外部講師により実施する。その場を楽しむだけでなく、目標をもって活動に取り組み、自己表現とエンパワメントの時間でありたい。
わくわくハピネス
かざこし子どもの森で実施される企画に有志の参加で出かける。
アニマルセラピー
「猫カフェ」「乗馬」「長野県愛護センター来園」の機会を設ける。
マイチャンネル
テレビを見ない方々は、テレビに興味がないのではなく、自分の好きな番組をやっていないだけなのだ。僕らは、個々のニーズに応える形で様々な手づくりビデオの製作に挑戦したい。
お出かけビデオ、買い物ビデオ、街角ビデオ、乗り物ビデオ、お家ビデオ、行事ビデオetc.
スペシャルオリンピックス活動
飯田女子短期大学の体育館、テニスコートをお借りして、飯田会場のプログラムの運営を中心的に担い、明星からもアスリートの参加を進める。
オン ステージ!
日常活動の発表の場として、アート夏フェスタ、明星きらめき祭でステージを用意する。支援職員も協力しながら新しい自分の発見の場所としたい。
スポーツ観戦ツアー
松本山雅、信濃グランセローズを中心に、メンバーさん主催という形で観戦ツアーを企画していく。
クラス旅行
小グループによるクラス旅行を実施する。必要ならば一人旅行もあり。担任との人間関係を構築するのにまたとないチャンスの場である。また、多くの時間をともにすることで支援職員にとっても発見の場であるに違いない。
自治会活動
本園においては「しらかば会」、GHにおいては「なかよし会」を組織して、それぞれの日常場面における課題(暮らしへの要望)、レクレーション活動(外出、料理、忘年会、新年会等)等について思いを述べることで、主体的な暮らしを創出する一助とする。
05家庭との連携
ケースワーカーとして
メンバーをともに育む存在として、家庭との連携は欠くべからざるものである。家族の一員として、その家族のライフステージの変化にはともに参加していく必要があるし、遠く離れていてもいつでも自分のことを考えていてくれると安心することができる関係を構築していかなくてはならない。職員一人一人がケースワーカーであるつもりで家庭との連携強化を図りたい。
かけはしとして
電話の利用、連絡帳の活用、記録ビデオの利用そして帰省のかたち等を通じて、施設という場所において彼らが何を考え、何を願い、何をしているのか、また本人たちの伝えられない思いとは何かを彼らと保護者のかけはしとして機能していきたい。母親から父親へ、夫婦の間から兄弟間へ、どんどん広がりを見せていく彼らの人間関係全てに、自分たちはかけはしとして機能していくのである。
06地域に息づく施設として
ボランティアとの連携、協力
ボランティアの方と連携、協力して、キャンプ、買い物、電車に乗る等のレクリェーション活動を充実させる。特に障害の重い方々の外出については、小集団活動を基本として活動しながら(おもしろプラン)彼らの本当のニーズを探り続けていきたい。
中学校・高校との交流
旭ヶ丘、緑ヶ丘、飯田東中学、伊賀良、竜丘小学校の児童生徒の皆さんと、行事、交流会、アルミ缶収集、総合的な学習・職場体験の受け入れ等を通じて交流を図る。それぞれの学校には、CAN&CAN通信、WHITE CANVAS、輪&隣&Linkのような広報紙を作成し、情報のフィードバックと発信を行っていく。
ふれあいパートナー
保護者の来園が困難な方には、行事当日、ふれあいパートナーと称して国際ソロプチミスト等のボランティアの方々にご協力を頂き、保護者代わりをお願いする。
飯田高校ブラスバンドふれあいコンサート
年1回(3月下旬)、明星学園メニューを用意したコンサートを開催する。
地域参加
旭ヶ丘中学校文化祭(かやの木祭)等に出かけ地域参加の一場面とする。
作業製品の販売
市役所、合同庁舎、明星保育園の販売を中心に、作業製品の販売を行なう。製品作りに携わるメンバーさん方が販売員として参加する。また、新しい販売箇所の開拓にエネルギーを注ぐ。
07知的障害福祉の拠点として
臨床動作法飯田月例会
臨床動作法飯田月例会を中心にして、動作法、動作法的な係わり方、重い障害がある方々の主体性について研究、啓蒙に努める。
飯伊圏域合同ケース研究会
飯伊圏域合同ケース研究会を主催し、積極的に実践を報告していくとともに、地域への啓蒙を図る。
療育研究会のオープン化
職員の自主研究会である療育研究会をできるだけ地域オープン型の開催とし、研究、啓蒙を図る。
08高めあう存在としての職員集団の在り方を求めて
(別紙スーパービジョン体制参照)
クラス支援内容研修
必要に応じて計画、実施し、支援内容の統一と支援技術の向上を図る。
療育研究会
職員の自主研究会である療育研究会を組織し、福祉、心理学などの研修を行う。
抱っこ法セッション
「抱っこ法」のセッションの実践を通じて、心を癒すこと、誰でも人生には背景があること、自分たちの身は、叩けば埃が出て来る身であること等を実体験し、これからの支援内容の在り方について研修を深める。
介護技術研修
メンバーさん方の高齢化、重度化に対応した介護技術の習得を目指す。
言語聴覚士(ST)との連携
特に食事時の姿勢、食材の形状などの指導を得て、快適な食事、誤嚥・肺炎の予防、口腔ケアに努めたい。
理学療法士(PT)との連携
特に車椅子の使用、移乗方法、、歩行時、就寝時における姿勢、支援職員の介護姿勢などの指導を得て、褥瘡予防、快適な介護、機能の維持に努めたい。
09健康の維持増進と安全の確保・事故防止
気安さと気楽さ
常に緊張感のある支援を展開し、事故防止に努める。職員間が気安いのは良いが気楽な関係は禁物である。現在までの事故発生例に分析を加えることによって事故防止体制の徹底を図る。
関係機関との連携
関係医療機関との連携に努め、適切な服薬について常に検討を加えていく。また、日頃の健康管理にも十分に注意し、血液検査、脳波検査などの計画に基づいて確実に実施していく。
個別的な配慮
単なる西洋医学的な対症療法的な対応に留まることなく、サプリメントやプロテインなど、その方の立場に立った対応を研究していく。
10個別支援計画 豊かな人生のための個別的QOLリストの作成
11コミュニケーション
ケース検討集「ここまで歩いてきた大切な道」の作成
職員会議等で作成したケース検討資料、職員会議でのディスカッション、スーパービジョンの内容等一年間の職員とメンバーさん方の成長の証として作成する。後輩職員に多くの示唆を与える冊子となるであろう。
パートナーズガイドの作成
交流会、ふれあいパートナー、実習生等の方々が、良質のお付き合いが提供できるために、一目見て、そのお付き合いの方法が解るような「パートナーズガイド」を個別に作成する。
ときめきビデオの制作
耀く一枚の写真を物語として並べることで、支援職員が何を目指し、何を考えて支援し続けたのかが浮かび上がるだろう。輝く一枚を撮影できる関係性、観察力、物語を構成することができる力、この制作することで支援職員の得るものは大きい。
ホームページでの発信
「心の窓」ブログを全ての職員の手で作成していくことで、何を発信すべきか?どうしたら読んでもらえるのか?どのようにすれば理解してもらえるのか?を考えていきたい。
広報紙「プリズム」の発行
地域発信型広報紙「プリズム」を地域配布、地域回覧することで、地域の理解と啓蒙を図る。知的障がいの方々が、かけがえのない存在であることを、時間がかかっても伝えなくてはならないのが私たちの使命である。