運営方針

OPERATION POLICY

はじめに

2016年度再構築された明星学園の理念、それが「みんな幸せになりたい〜あなたも私も〜」です。そして、その具体的な内容を伝える憲章には「明星学園は本当の気持ちを伝えられずに困っている知的障がい、自閉症の方にパーソンセンタード(本人中心)を基本とした行動すべてが発信であるというお心主義の信念で、意思決定支援を実践するあなたも私も幸せになる場所です」とあります。

その「みんな幸せになりたい」のみんな、実は多くの意味が込められています。

  • どんな障がいの重い知的障がいの方であっても、意思があり、幸せになりたいと願う厳然とした個としての存在であること。
  • 私が幸せになりたいことは、十分この私は感じることができるけれども、目の前の他者の存在に対しても、その障がいの在る無しにかかわらず、幸せになりたいと願っている個であることを感じて欲しいこと。
  • 僕たちの仕事は他者の人生に多かれ少なかれ、好むと好まざるとにかかわらず関与してしまうことが必然で、その時につける足跡は、あの人に会えて良かったと思って頂けるようなかたちでありたいこと。
  • 自らが関与していくことで、目の前の人が幸せになっていくのを見ることが、自分にとってもかけがえのない幸せであるということ。
  • 自分一人が我慢していることで成立している他者の幸せは、嘘っぱちで、みんなが少しずつ我慢してみんながほどほどの幸せを手にしていくことが本当の幸せであるということ。
  • 知的障がいの方々を支援するという仕事を通じて、幸せとは何か?をずっと考え続けたいし、幸せになるための方法を生み出し続けたい、そして多くの方が知らないその真実を、みんなに伝え続けることが、最終的にはみんなの幸せにつながるということ。

みんなに込められた意味、そのどれもこれもが彼らから教えられた真実です。

ここに頼られている自分がいます、その状況や場所は、自分にとって幸せの場所に違いありません。しかし、その頼られている状況に甘えて、自分だけが幸せであり続けることは彼らを不幸にすることです。頼られているからといって、人を傷つけていいということにはなりませんし、頼られているからといって相手を軽く扱っていいということにもなりません。頼られているからこそ、なおいっそう話を聞き、情報を提供し、自らの意思決定によるその人らしい人生を歩む道程を応援し続けなくてはなりません。時に自信を無くし、時に落ち込み、脱落したくなる時もあるでしょう。そんな時こそ、彼らを信じるのです。彼らを頼るのです。そこに「みんな幸せになりたい」が出現するのだと思います。